ホルムズ海峡の通航量が増加、AIS信号を切る船舶も増加

ロイズリストとイラン国営メディアによると、ホルムズ海峡の通航量は直近の低水準から増加したものの、なお通常を下回っており、イランは不安定な状況が終われば通航は正常化するとしている。

ファクトチェック
この主張を構成する3つの要素はいずれも、複数の独立した情報源によって強く裏付けられている。第1に、最近の低水準からホルムズ海峡の通航量が増加したことは、Odaily/Lloyd's Listの報道と、水曜夕方以降に約30件の通航を許可したとするIRGC自身の声明によって確認されており、これはTimes of Indiaも独自に検証している。第2に、AIS信号を停止する船舶の増加は、Odaily/Lloyd's Listの報道に加え、4月19日から5月3日にかけてダーク船舶活動が約600%急増したことを記録したKuehne+Nagel/TradeWindsの分析によっても確認されており、AISの読み取り値がほぼゼロであるにもかかわらず、衛星画像が実際の船舶の存在を裏付けている。第3に、不安定な状況が終われば通航は正常に戻るとするイランの声明は、5月16日に公表されたOdaily/イランメディアの報道によって直接確認されている。この主張は、Lloyd's Listとイランメディアが報じた状況を正確かつ控えめに要約している。唯一の小さな留意点は、Lloyd's Listの記事が有料で直接取得できなかったことだが、その報道内容は信頼できる複数の二次情報源によって一貫して引用・要約されている。
要約

ロイズリストによると、ホルムズ海峡の通航量は今週増加したが、1日当たりの船舶の往来は依然として紛争前の通常水準である約130隻を下回っている。同媒体はまた、通航中にAIS追跡信号を無効化する船舶が増えており、地域リスクが高止まりする中、タンカー船主が長期的な混乱に備えていると報じた。イラン国営メディアは別途、イスラム革命防衛隊が水曜夜以降、テヘランの許可を得て約30隻が同海峡を通過したと報告したと伝えた。イランメディアはまた、この重要水路の通航は不安定な状況が終われば正常に戻るとのイランの見通しを伝えた。ホルムズ海峡は世界の石油・ガス供給のおよそ20%を運ぶため、同海峡を巡る動向は海運、エネルギー、金融市場にとって引き続き重要である。

用語解説
  • ホルムズ海峡: ペルシャ湾と世界の海上輸送ルートを結ぶ狭い海上チョークポイントであり、石油・ガス輸送における世界で最も重要な航路の一つ。
  • AIS(自動船舶識別装置): 海上の安全確保と監視のために、船舶の位置と動きを送信する船舶追跡システム。
  • イスラム革命防衛隊: IRGCとも呼ばれるイランの精鋭軍事組織で、国家安全保障と地域作戦で大きな役割を担う。