
米・イラン停戦への署名、ジュネーブで予定される式典、さらに要衝通過が制約されるなかでも湾岸産原油の輸出継続を支えてきた米国支援のタンカー移送網を市場参加者が見極めるなか、原油価格は下落した。
テヘランとワシントンは、重要な石油輸送の要衝であるホルムズ海峡の再開に連動する60日間の停戦で合意し、航行再開の可能性を市場が織り込むなかで原油価格は下落した。新しい報道では、北海ブレント先物が1.25%安の82.13ドル、7月限のWTIが1.41%安の79.67ドルとなったとし、古い報道では原油が3%下落したとしている。いずれも停戦報道を受けた市場の後退を描写している。トランプ大統領はエビアンで開かれたG7会合で、合意文書には署名済みであり、海峡は金曜日までに「完全に再開」し、通航に伴うイランへの支払いは終了すると述べた。署名式は金曜日にジュネーブで予定されている。モルガン・スタンレーは原油価格見通しを引き下げ、海峡再開によって原油価格が安定し、インフレと海運コストが和らぎ、エネルギー多消費産業の投入コスト圧力が軽減される可能性を反映した。一方で、価格下落は高コスト生産者の重荷となる可能性がある。これとは別に、米国は停戦前から、アラブ首長国連邦のフジャイラ沖やオマーンのソハール近海で軍の支援を受けたタンカー移送網を活用し、輸送の要衝通過が制約されるなかでも湾岸産原油の輸出を維持していた。緊張が再燃すれば、混乱リスクの後退も一時的にとどまる可能性があることを示している。