
CHIPS法の支援パッケージには、SandboxAQが米国内の半導体工場向けに化学品、触媒、磁石、電池の開発を進める中で、同社に対する政府の少数・無議決権持ち分の取得も含まれる。
トランプ政権は、米国の半導体工場向けの化学品と材料の開発を目的にSandboxAQへ5億ドルを交付し、この枠組みを通じて同社の少数・無議決権持ち分も取得する。CHIPS法の資金によるこの支援策は、PFAS化合物や海外調達の希土類原料の代替確保を含め、半導体製造におけるサプライチェーンのボトルネックと海外依存の緩和を狙うものである。 取り組みは4分野に及ぶ。半導体製造で使われるPFASの代替・改良、製造工程での化学反応を加速する触媒、中国など海外市場由来の希土類元素を使わない製造装置向け永久磁石と電池である。Nvidiaの出資を受け、2025年4月時点で57億5000万ドルの評価額が付いたSandboxAQは、人間の文章やソフトウェアコードではなく、実験結果、測定値、物理データで訓練したAIモデルを活用している。同社はすでにこの手法をバイオテクノロジー設計や、GPSなしで稼働する量子ナビゲーション機器に適用している。 今回の交付は、半導体製造装置に1億5000万ドル、量子コンピューティングに20億ドルを投じた従来のCHIPS法研究配分を拡大するものである。一方で商務省は、国家安全保障上の脅威と判断された省庁横断審査を経たにもかかわらず、DeepSeekやCXMT、中国のテクノロジー企業100社超を正式にはエンティティー・リストに追加していない。ワシントンが国内の半導体生産能力強化と対中貿易・安全保障摩擦の管理を同時に進める中、米国の技術政策における並行する緊張を浮き彫りにしている。