欧州の蓄電市場がコンプライアンスと高度なシステム制御を重視する方向へ移る中、Midea Energy、Hiconics、CLOUは現地規格、統合ソフトウェア、エンドツーエンドのプロジェクト遂行を前面に打ち出している。
CLOUとMidea Energyは、ミュンヘンで開催されたThe Smarter E Europe 2026で、欧州向けの蓄電製品と統合エネルギーシステムを披露した。Intersolar Europe 2026の関係者によれば、市場ではもはや導入容量の大きさだけでなく、規制順守、ソフトウェア制御、製品信頼性の重要性が高まっている。今回の発表の中核となったのは、CLOUが5.154MWhの大規模電力向けシステム「Aqua-C3.0 Ultra」、261kWhのC&I向けキャビネット「Aqua-E261」、および「セルレベルDC-DCエネルギー移送技術白書」を公開した点である。一方、Midea Energyは蓄電、HVDC、SST、BBU、磁気浮上式液冷チラーを組み合わせたAIデータセンター向け統合ソリューションを提示した。展示会場で明らかになった新たな情報は、こうした機能が現在の欧州市場で重要視される理由を示している。ドイツ、イタリア、英国、ポーランドでは、昼夜の電力価格差拡大、太陽光補助金の段階的縮小、AIデータセンターによる電力需要増加を背景に、蓄電導入が加速している。しかし関係者によれば、低価格製品の多くは現地の安全基準、系統規則、保険要件を満たせていない。ドイツの販売代理店は、CLOUがFraunhoferを含むドイツの研究機関と連携し、重要インフラに関するドイツのKRITIS法などに対応するため、ソフトウェアやサイバーセキュリティ機能を現地規則に合わせて調整してきたと説明した。住宅向けでは、Hiconicsの提携先が、IP66認証の蓄電ユニット、低い現場故障率、太陽光、蓄電、ヒートポンプ、EV充電を単一のAIベースアプリに統合する「iEasyEnergy」プラットフォームを強調した。商業用および大規模電力向け案件では、CLOUのAquaシリーズがミリ秒単位の系統応答、高度なセルバランシング、CE・IEC・UN認証、安定した現地エンジニアリングチームによる支援を提供していると関係者は述べた。Midea Energyは、欧州で競争軸が価格だけではなくなる中、設計、資金調達、設置、長期保守までを含む現地サービスを、ハードウェア輸出と組み合わせて展開しているとした。