アジア株は不安定な展開、ドルは1年ぶり高値圏を維持

投資家がAIコストへの懸念と脆弱な米国・イラン停戦を見極めるなか、韓国とインドネシアの株式は下押し圧力を受けた。一方で域内通貨はおおむね安定し、ドルは堅調を維持した。

要約

週明け月曜のアジア市場は強弱まちまちの展開となった。投資家は人工知能主導の相場上昇の過熱感とコスト圧力の高まりを見極める一方、米国とイランの脆弱な停戦を注視しており、これが原油価格を高止まりさせ、ドルを1年ぶり高値圏にとどめた。MSCI新興国アジア指数は2週間ぶり安値圏でほぼ横ばいだった一方、ASEAN株指数は前の取引日につけた2週間ぶり安値の後、0.4%上昇した。韓国のKOSPIは前週に7%下落した後、この日は一時3.4%安まで下げ、その後下げ幅をおよそ2%に縮小した。一方、台湾市場は一時2.1%上昇し、年初来上昇率は56%に拡大、域内ではKOSPIの97%上昇に次ぐ伸びとなった。東南アジアでは、タイの主要株価指数がデルタ・エレクトロニクス・タイランドに支えられて1%超上昇した一方、ジャカルタ市場は0.4%下落し、6月としては2015年以来最悪となる見通しで、月間では約4.5%安、6カ月連続の月間下落に向かっている。ドル指数は101.4前後で推移し、投資家は地政学リスクと年内の米連邦準備制度による利上げ観測の高まりを織り込んだ。域内通貨は総じて安定し、マレーシア・リンギットは対ドルで0.6%超上昇して4.063、インドネシア・ルピアは対ドルで17,860まで上昇した。一方、韓国ウォンは0.6%下落し、台湾ドルも0.2%下落した。

用語解説
  • ドル指数: 主要通貨バスケットに対する米ドルの強さを示す指標。
  • 米連邦準備制度による利上げ: 米連邦準備制度が米国の金利を引き上げることで、ドルを支え、金融環境を引き締める可能性がある。
  • サプライチェーン: 製品の生産と配送に関わるネットワークであり、コスト上昇がメーカーや消費者に波及しうる。