ロケット・ラボ、80億ドル規模でイリジウムを現金・株式で買収へ合意

ロケット・ラボ、80億ドル規模でイリジウムを現金・株式で買収へ合意

ロケット・ラボは、この買収が2027年半ばまでに完了する見通しで、現金部分の資金としてドイツ銀行とウェルズ・ファーゴから36億ドルのブリッジローンを確保したと明らかにした。

ファクトチェック
主張の全要素は独立して裏付けられている。ロイターとAdemi LLPのプレスリリースはいずれも、取引条件の正確な内容として、現金27ドルにロケット・ラボ株を組み合わせた1株当たり名目54ドルの条件を確認しており、この現金・株式による買収の評価額は約80億ドルである。WSJとBarron'sも、80億ドルでの買収と1株54ドルという条件を確認している。PR Newswireで配信されたAdemi LLPのアラートは、同事務所が合併条件とイリジウム取締役会の行為を調査していることを直接確認している。複数の有力メディアが同日付(2026年6月29日)でこの取引を報じており、相反する報道は見当たらなかった。
要約

ロケット・ラボは、イリジウム・コミュニケーションズの発行済み全株式を、1株当たり約54ドルと評価する現金・株式取引で取得することで合意したと発表した。これにより、企業価値は約80億ドルとなる。イリジウムの株主は1株当たり現金27ドルに加え、54ドル相当のロケット・ラボ株を受け取る予定で、24.1%のプレミアムに相当する。ロケット・ラボは、この取引が2027年半ばまでに完了する見通しで、現金対価の資金調達に向けてドイツ銀行とウェルズ・ファーゴから36億ドルのブリッジローンを確保したと述べた。 今回の買収により、ロケット・ラボはイリジウムの衛星群の運用権と周波数資産へのアクセスを得て、衛星サービス事業の展開を拡大することになる。発表後、ロケット・ラボ株はプレマーケット取引で94.62ドルまで約12%上昇した。一方、Ademi LLPは、支配権変更に伴う利益供与や取引保護条項が株主に不利益を与える可能性があるかどうかを含め、受託者責任違反やその他の法的違反の可能性について本件取引を調査していると表明した。

用語解説
  • 企業価値: 株式価値に負債を含めた企業全体の価値を示す指標で、買収価格の評価によく用いられる。
  • 周波数: 無線通信に使われる電波の周波数帯であり、希少性の高い資産として衛星通信事業者に戦略的価値をもたらす。
  • ブリッジローン: 長期資金の調達や取引完了までの間、当面の資金需要を賄うための短期融資。