金価格下落、協議を前に米国とイランのシグナルを見極め

金価格下落、協議を前に米国とイランのシグナルを見極め

金は2013年以来最悪の四半期を経て2026年後半の取引を安寄りで開始した。高金利への警戒が価格の重荷となる一方、アムンディと各国中銀の準備資産動向は中長期的な支援材料を示している。

要約

金は13年ぶりの最悪の四半期成績を記録した後、2026年後半の入りで下落基調を強めた。水曜日には金先物が1.24%安の3989.00ドル、現物金が0.82%安の3974.51ドルとなり、6月30日までの3カ月間で16%下落、年初来では7.76%安となった。イラン戦争によるエネルギー価格上昇がインフレ懸念を再燃させ、米連邦準備制度による追加利上げ観測を強めたことで、金は1月29日に付けた5586.20ドルの過去最高値から急反落した。こうした環境は通常、利回りを生まない資産である金に逆風となる。それでもアムンディ・インベストメント・インスティテュートは、インフレ変動の高まり、巨額の公的債務、ドル建て資産からの中銀の分散が需要を支え続けているため、金はなおポートフォリオにおいて役割を持つと指摘した。アムンディ・インベストメント・インスティテュートの責任者モニカ・ディフェンド氏は、投資家はインフレの変動性が高く、集中リスクが拡大し、中銀の独立性に圧力がかかる世界に直面しているとし、通貨分散に加え、実物資産と金を組み入れるべきだと主張した。ワールド・ゴールド・カウンシルの年次「中銀金準備調査」でも、今後1年で金準備を増やす構えの中銀が世界的に増えていることが示された。銀も売られ、先物は3.34%安の57.49ドル、現物銀は1.31%安の57.80ドルとなった。

用語解説
  • 現物金: 将来ではなく即時引き渡しで価格が決まる金。
  • 無利回り資産: 保有中に利息や収益を生まない資産。
  • 中銀の分散投資: 中銀が準備資産を一つの通貨や市場に集中させず、複数の資産に分散する戦略。