銅価格の記録的上昇を受け、自動車、電力ケーブル、空調分野でアルミニウム採用の妥当性が強まっている。企業は、低コストと軽量性を、導電性の低さや設備切り替え費用と比較検討している。
フェラーリとBMWはアルミニウム配線を採用する車種を拡大しており、自動車、電力網、空調分野のメーカーが、導電性の低さや切り替えコストと引き換えに低コストと軽量性を評価する中、銅からの代替シフトに弾みをつけている。 銅価格は今年前半に過去最高を記録し、銅とアルミニウムの価格比は1月に4.3の高水準に達し、足元でも約4.2と、業界関係者によれば一般に代替を後押しする水準にある。アルミニウムの価格は銅のおよそ4分の1だが、導電性は61%にとどまるため、導体は約1.6倍の大きさが必要となる。企業は設備の切り替え費用にも直面するため、採用は目先の価格変動ではなく詳細な分析を踏まえて進む傾向がある。 自動車分野では、フェラーリが昨年、296モデルでアルミニウム配線の採用を開始したと明らかにした。ケーブル断面の縮小と合わせ、配線全体の重量を15%〜20%削減したという。BMWは2011年に1シリーズで初めてアルミニウム導体を採用し、その後ハイブリッド車とバッテリー式電気自動車で利用を着実に拡大してきた。現在は、第6世代eDrive技術の高電圧・低電圧システムの双方で、多数のアルミニウムケーブルを使用している。ロイターは、ステランティスも配線で金属の置き換えを進めていると報じたほか、テスラ、AVATR、XPeng、小米集団(シャオミ)も、すでにアルミニウム電気配線を採用するEVメーカーに含まれる。トヨタは用途次第でアルミニウムを採用する可能性があるとし、フォルクスワーゲンは広範な置き換えについて具体的な計画はないとした。 代替の流れは自動車以外にも広がっている。ネクサンスは、2030年までに世界の電力網投資が約10兆ユーロに達する見通しを示し、銅が高負荷用途の基準材料であり続ける一方、コスト優位性と調達しやすさからアルミニウムの比率は高まるとの見方を示した。プリズミアンは、現在使用する金属のうち重量ベースでアルミニウムが約40%を占め、5年前から3ポイント上昇したとした。冷暖房分野では、ダイキンが銅からアルミニウムへの切り替えでコスト削減を最大化しているとし、レノックスとキャリアは、軽量化と耐食性向上を理由にアルミニウム製コイルを打ち出している。