
6月の速報値でフランス、ドイツ、イタリアのインフレ率はいずれも予想を下回って鈍化した一方、スペインは予想を上回る水準で横ばいとなり、ユーロ圏統計を前に広範な鈍化傾向を裏付けた。
6月のインフレ速報値は、ユーロ圏の主要国の大半で予想以上に広範な鈍化を示した。フランス、ドイツ、イタリアはいずれも弱い伸びとなった一方、スペインは唯一、インフレ率が鈍化しなかった大国となった。フランスの調和インフレ率は5月の前年比2.8%から6月は2.0%へ低下し、ロイター調査予想の2.3%を下回って欧州中央銀行の目標と一致した。背景にはエネルギー価格の5%下落、サービスインフレ率の2%未満への鈍化、工業製品価格の0.9%下落がある。ドイツのインフレ率は2.7%から2.4%に鈍化し、2.5%予想を下回った一方、コアインフレ率は2.5%で横ばいだった。イタリアのEU基準HICPは3.2%から3.1%に鈍化し、変化なしとの予想に反した一方、スペインのインフレ率は3.6%で横ばいとなり、3.4%予想を上回った。これらの数字により、水曜日発表のユーロ圏全体のインフレ率がロイター調査の6月予想3.0%を下回る可能性が高まり、欧州中央銀行が短期的に利上げする圧力は和らいだ。ただし、ロイターに語った4人の関係者によれば、その後の小幅利上げの可能性はなお維持されている。