カタールエナジーの不可抗力宣言延長、EU在庫の低水準で欧州ガス価格上昇

カタールエナジーがイタリア向けLNG出荷の不可抗力宣言を延長し、夏の猛暑に加え、EUのガス貯蔵率が約49%にとどまったことで、冬を前に供給不安が強まる中、オランダTTFは取引序盤で上昇した。

要約

欧州の天然ガス価格は取引序盤で上昇した。カタールエナジーによるイタリア向けLNG供給の不可抗力宣言延長が供給不透明感を強めたうえ、EUのガス貯蔵率が約49%にとどまり、猛暑で冷房需要も拡大したためである。エジソンによれば、最新の通知により4月から9月上旬の受け渡し期間にわたり21隻のLNG貨物が不可抗力の対象となり、影響を受ける数量は天然ガス約27億立方メートルに達する。ANZのアナリストは、世界のLNG輸出量が6月に3月以来の高水準に増加した一方、ペルシャ湾からのLNG供給を巡る不透明感が残り、トレーダーは慎重姿勢を維持したと指摘した。エジソンは、影響を受けた21隻のうち14隻はすでに代替調達済みで、最終顧客への影響は見込んでいないとしている。

用語解説
  • 不可抗力: 異常事態によって供給が妨げられた場合に、契約上の義務の免除または履行遅延を認める条項。
  • オランダTTF: 欧州の天然ガス取引の指標となる契約。
  • スポット市場: 長期契約ではなく、比較的短期の受け渡しを前提に商品を売買する市場。