マーク・パターソンCFOは、財務部門でもAIを活用しており、現在ではMD&Aの初稿の80%〜90%をAIが作成していると述べた。
シスコは新年度入りする7月末から、約9万人の従業員に対しAIエージェント(複数段階の業務を遂行できるソフトウエア)の導入を開始する計画である。製品と社内業務の両面でAIを組み込む広範な取り組みをさらに進める狙いがある。シスコ在籍26年で、2025年7月からCFOを務めるマーク・パターソン氏によれば、この仕組みにより各従業員に、業務処理や質問対応、依頼内容を最も効率的なAIモデルへ振り分けるパーソナルアシスタントが提供される。最先端モデルの不必要な利用は避ける設計である。インフラの多くはオンプレミスで構築されており、シスコはこれによりコストとデータをより厳格に管理できるとしている。パターソン氏はまた、AIがすでに財務ワークフローを変えつつあるとし、MD&A(経営陣による討議と分析)の初稿の80%〜90%は現在AIが作成していると述べた。さらに、投資家向け広報や、製品・地域・顧客セグメント横断で業績を分析する「CFOコックピット」ダッシュボード向けツールも高度化している。こうした社内展開は、シスコがデータセンター向けネットワーキング、カスタムシリコン、光ネットワーキング、AIセキュリティを通じてAI時代への対応を進めるなかで実施される。パターソン氏は、ハイパースケーラーとの取り組みが主要な成長ドライバーになっていると述べ、シスコは2025年度に20億ドルの受注を計上し、2026年度の見通しを90億ドルへ引き上げた。シスコ株は2026年の年初来で約53%上昇し、6月下旬には117ドル前後で推移していた。