
ニューヨーク州の答弁書面は、39,069件の休眠ビットコインアドレスは訴訟対象となる主体ではなくデータ文字列にすぎないと主張。一方、業界関係者は秘密鍵なしではいかなる命令も実効性を持たないと指摘している。
ニューヨーク州最高裁で争われている、39,069件の長期休眠アドレスに紐づく379万9000BTCを巡る訴訟は重要な防御段階に入り、匿名の被告側関係者が訴えの却下を求めた。提出書面では、ビットコインアドレスは訴訟を提起できる法的主体ではなくブロックチェーン上のデータ文字列にすぎないと主張しており、サトシ・ナカモトや初期マイナーに広く帰属されるコインの権利確認をニューヨーク州の遺失物法に基づいて求める訴訟に対する異議を鮮明にしている。 被告側関係者「John Doe 33」はこれに先立ち、自身は保護される財産権を有する「自然人で実在の人間」であり、「ビットコインのブロックチェーンアドレス文字列、デジタルウォレット、ソースコードの一行、その他いかなる無生物データの形態」でもないと述べていた。原告であるABC Company、XYZ Company、および匿名の請求人Noah Doeは、現在価格で2000億ドル超相当のビットコインの所有権を求める一方、法定要件と管轄上の目的から請求額を10ドルとしている。 今回の答弁書面は、原告側の法理に対する従来からの圧力をさらに強める内容である。訴状で名指しされた約52件のアドレスは過去に約34,335BTCを移動しており、現在の市場価値では20億ドル超に相当するため、休眠状態だけで放棄を意味するとする主張を複雑にしている。ビットコイン支持派の弁護士イアン・コーエンも5月下旬に提出した法廷助言書で、有体物を対象とするニューヨーク州の遺失物法は公開ブロックチェーン台帳には適用されないと主張した。業界では現在、仮に裁判所が原告勝訴の判断を下しても、ウォレットの秘密鍵を支配していなければそのような命令は執行不能だとの見方が出ている。次の段階では、匿名での訴訟参加が認められるか、また却下申立てによって事件の進行前に請求が止まるかが焦点になる公算が大きい。