NATO、高まる防衛費を軍事力への転換に軸足

同盟国が2035年までにGDP比5%の防衛支出目標の達成を進める中、当局者は新たな予算を兵器や産業生産、より強力な欧州軍へ振り向けることが課題だとしている。

要約

NATOの課題は、欧州加盟国に防衛費の増額を促す段階を超え、数百億ドル規模の新たな資金を実戦で使える軍事能力へ転換する局面に移っている。トルコ・アンカラでのNATO首脳会議を前に、米国のマシュー・ウィテカーNATO大使は、トランプ大統領政権が求める同盟国の防衛費増額を巡る緊張は「成長痛」だと述べた。そのうえで、欧州が大陸の通常防衛で主たる責任を担い、米国は関与を続けつつ負担を軽減する長期的な方向性を示した。昨年のハーグでのNATO首脳会議では、2035年までに防衛支出をGDP比5%とする目標で合意しており、このうち3.5%を中核的な防衛支出に充てる。NATOのマルク・ルッテ事務総長は、現在の課題は「同盟国の公約を具体的な成果に変えること」だと述べている。

用語解説
  • NATO: 北大西洋条約機構。大西洋をまたぐ軍事同盟。
  • GDP: 国内総生産。経済規模を示す指標。
  • core defense spending: 主要な防衛上の必要に直接充てる軍事支出。