原油高と財政懸念を背景に日本国債は軟調となり、10年物利回りは1996年以来の高水準に上昇した。一方、投資家は約2.5兆円の5年債入札にも注目した。
原油高と日本の財政運営を巡る懸念を背景に、日本国債には売り圧力が続いた。指標となる10年物国債利回りは1.5ベーシスポイント上昇し2.880%と、1996年9月以来の高水準となった。2年物利回りは1ベーシスポイント上昇して1.44%、5年物利回りも1ベーシスポイント上昇して1.995%となり、財務省による約2.5兆円(153.8億ドル)の5年債入札を控えて推移した。SMBC日興証券の望月理沙氏は、利回り上昇に加え、先月下旬以降にマイナス圏の5年スワップスプレッドが急速に縮小していることが、入札を下支えするとの見方を示した。利回りは、政府が先月公表した経済政策の青写真で大規模な歳出計画を示し、日本銀行に対して成長戦略に沿った金融政策運営を求めて以降、上昇している。インフレリスクが高まる中で、日銀に低金利維持を迫る圧力が強まり、対応が後手に回るとの懸念が広がったためである。ロイターが入手した草案によると、政府はこの青写真における金融政策の文言修正を検討している。SMBC日興証券の奥村温氏は、利回り上昇は財政要因を反映したものだとし、財政拡張はインフレリスクを高めると警告した。