コスト上昇で中国製AIモデルが台頭、米企業が採用拡大

AirbnbやSocial Capitalなどのスタートアップは、価格の安さと性能差の縮小を背景に、QwenやKimi K2といった中国製モデルの採用を進めている。

要約

中国製AIモデルは、スタートアップが国内大手システムより安価な代替手段を求める中、性能面での妥協も小さくなっていることから、米企業で採用が広がっている。新たな採用事例としては、AirbnbやSocial Capitalが、アリババのQwenやMoonshotのKimi K2を含む中国製モデルを利用している。 コスト優位性は依然として大きな推進要因である。中国製モデルのコストは米国製の選択肢に比べて最大40分の1とされ、先行する推計でも一部の中国製オープンソースモデルはAnthropicやOpenAIの主要モデルより60%〜90%安いとされていた。性能格差も大幅に縮小しており、OpenRouterのようなプラットフォームにおける人気AIツールのランキングで中国製モデルの存在感を高めている。 OpenRouterのこれまでの利用データによれば、米企業が中国製モデルで使用したトークンの比率は2月8日以降、毎週30%を上回り、最高で46%に達した。これは過去12カ月平均の11%、2025年上半期の4.5%を上回る水準である。Lindy、Vercel、LaunchLemonadeなどの企業も、より多くの業務負荷を低コストで多くの用途に十分対応できるモデルへ振り向ける中、DeepSeekやZ.aiへの関心の高まりをすでに示していた。 この幅広い流れは、買い手の価格感応度が高まり、特定の業務負荷向けに海外モデルを組み合わせることへの抵抗感が薄れる中で、Anthropicなど米AIプロバイダーへの圧力が強まっていることを浮き彫りにしている。市場関係者の焦点は、米企業が新製品、提携、価格改定で対応するかどうかに移っており、米中の技術政策の変化が採用動向をさらに塗り替える可能性もある。

用語解説
  • オープンソースモデル: 開発者がコードや主要コンポーネントを検証、利用、改変できるよう公開されたAIモデル。
  • トークン: 開発者向けプラットフォームでAIモデルの利用量や課金を測る単位。
  • 性能格差: ベンチマークや実運用タスクにおける競合AIモデル間の能力差。