UBS、SKハイニックスADRの買いとソウル株の空売りを推奨

UBS、SKハイニックスADRの買いとソウル株の空売りを推奨

SKハイニックスのナスダックADR売り出しには280億ドルの案件に対し約1960億ドルの需要が集まり、投資家はAI向けメモリー供給で同社が中核的役割を担うとみている。

要約

SKハイニックスのナスダック上場の米国預託証券(ADR)売り出しには、280億ドルの案件に対して約1960億ドルの需要が集まり、高帯域幅メモリーの需要を押し上げる人工知能インフラ投資を背景に、韓国のメモリーチップメーカーに対する投資家の強い需要が浮き彫りとなった。案件は普通株1779万株を1対10の比率で1億7790万ADRに組成する内容で、ブルームバーグはこれまでにベイリー・ギフォード・オーバーシーズ、コーチュー・マネジメント、シチュエーショナル・アウェアネス・パートナーズが合計で最大70億ドルの関心を示したと報じていた。 UBSグループの、米国上場の預託証券を買い、同社のソウル株を空売りするとの推奨は引き続き重要な論点であり、ADRがプレミアムで取引される可能性があるとの見方を反映している。これまでの報道では、この売り出しは7倍超の応募超過となり、グローバルのロングオンリー・ファンド、政府系ファンド、アジア重視の機関投資家から注文が集まったとされていた。バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースなどの引受会社は、現地市場の引け後に価格を決定する予定だった。 調達資金は生産能力の拡大とASMLの先端EUV露光装置の購入に充てられる予定であり、AIデータセンターに不可欠とみなされる分野での成長資金を、SKハイニックスが厚みのある米国資本市場を活用して調達している実態を示している。SKハイニックスは、サムスン、マイクロンと並びHBMを大規模生産できる世界で3社のうちの1社であり、同社のチップはエヌビディアのデータセンター向けGPUに採用されている。同社のソウル上場株は年初来で約260%上昇しており、AI主導の力強い需要がメモリー市場における優位を維持できるかどうかに投資家の関心が集まっている。

用語解説
  • 米国預託証券: 外国企業の株式を裏付けとして米国で取引される証券。
  • 高帯域幅メモリー: AIや高性能計算向けチップで大量のデータを高速に転送するために設計された先端メモリーの一種。
  • EUV露光: 極端紫外線を使って非常に微細で先端的な半導体回路を形成する製造プロセス。