スタンダード・ニュークリア、米IPOで最大35億5000万ドル評価額を目指す

2025年にUltra Safe Nuclearの資産を基に設立されたTRISO燃料メーカーである同社は、小型モジュール炉やAIデータセンターの電力需要拡大への期待を背景に、最大3億8325万ドルの調達を計画している。

要約

スタンダード・ニュークリアは、2025年に経営破綻したUltra Safe Nuclear Corporationの資産取得を起点に急成長を遂げた後、米新規株式公開で最大35億5000万ドルの評価額を目指している。テネシー州オークリッジに本拠を置く同社は、1株18〜21ドルで1825万株を売り出し、最大3億8325万ドルを調達する計画である。スタンダード・ニュークリアは原子炉そのものを建設するのではなく、小型モジュール炉向けのTRISO燃料粒子の製造に注力している。同社は約2800万ドルでUltra Safe Nuclearの資産を取得し、2025年6月に評価額1億5000万ドルで4250万ドルのシード資金を調達、その後2026年1月には評価額8億3800万ドルで1億4000万ドルのシリーズAラウンドを実施した。出資者にはAndreessen HorowitzやChevron Technology Venturesが含まれる。今回の上場は、AIデータセンターによる電力需要の増加見通しを背景に原子力関連企業への投資家の関心が高まる中で実施されるが、TRISOの商業規模での製造はなお実証されておらず、米国では小型モジュール炉が全面的な商業展開に至った例はまだない。

用語解説
  • TRISO燃料粒子: 極端な高温や損傷への耐性を高めるため、セラミック層と炭素層で被覆された先進的な核燃料粒子。
  • 小型モジュール炉: モジュール生産を前提とし、電力需要地の近くに配備できるよう設計された比較的小型の原子炉。
  • シリーズA: シード調達の後に未上場企業が資本を調達するために実施するアーリーステージの資金調達ラウンド。