所有構造の透明性と浮動株データを巡る懸念を受けた見直しであり、インドネシアが新興国市場の地位を失えば、パッシブ資金の流出リスクが高まる。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは7月7日、インドネシアを国別分類監視リストに追加した。インドネシア証券取引所における株式保有の透明性を巡る懸念を背景に、同国は新興国市場からフロンティア市場へ再分類されるリスクに直面している。今回の措置は、6月1日に公表されたインドネシアの市場ステータスに関するコンサルテーション文書に続くもので、MSCIが2026年1月に同市場の監視を開始し、その後6月に情報流通に関する評価を引き下げ、審査期間を2026年11月まで延長した後に打ち出された。 中心的な論点は、所有構造データの信頼性と浮動株比率データの正確性である。グローバル投資家は、上場企業の株式のうち実際にどれだけが売買可能で、誰が支配しているのかを判断するためにこれらのデータを用いる。インドネシアはこれに対応し、企業の株式の1%超を保有する株主に対する開示要件の強化や、最低浮動株比率の15%への引き上げなどの改革案を示している。 見直し期間中に市場環境は悪化している。ジャカルタ総合指数は年初来で30%超下落し、通貨安を加味した米ドル建てでは約35%下落している。格下げが実施されれば、指数分類に連動するパッシブ型の新興国市場ファンドによる強制売却を招き、インドネシア資産全般に一段の圧力がかかる可能性がある。今回の見直しは、インドネシアが仮想通貨に友好的な規制枠組みの整備を進めていることから、より広い意味も持つ。新興国市場の地位喪失は、一部の海外投資家に同国へのエクスポージャー全般の見直しを促す可能性がある。