UniCredit、2度目の応募期間後にCommerzbankの議決権比率を49.65%へ引き上げ

UniCreditはCommerzbankへの出資比率を47.6%まで高め、議決権ベースで約49.7%に達した。ベルリンの反発と応募低迷を受ける中でも、過半数支配まであと一歩に迫っている。

要約

UniCreditによるCommerzbank買収の動きは過半数支配に一段と近づき、イタリアの銀行大手の出資比率は2026年7月8日時点で47.6%、議決権ベースで約49.7%に達した。これにより、CEOのAndrea Orcelはドイツの銀行の取締役会支配まで約0.5ポイント足りない水準にあり、欧州銀行業界の国境を越えた再編の試金石となっている買収攻防は長期化している。UniCreditは2026年3月時点で約26%を保有しており、3月14日には欧州中央銀行から29.9%まで引き上げる承認を得た。続いて5月に任意の公開買い付けを開始し、Commerzbank株1株につきUniCredit株0.485株を提示した。これによりCommerzbank株の評価額は1株当たり約30.8ユーロ、企業価値はおよそ350億〜400億ユーロとなった。この提案により、規制当局の承認手続きを進めるために必要な30%の基準は満たしたが、関連当事者以外の投資家で応じたのは2%未満にとどまった。ドイツ政府は保有株を維持し、応募しない方針を示しており、Commerzbank経営陣も反対している。この膠着は、UniCreditが完全支配を確保するには条件改善を迫られる可能性を意味し、イタリアとドイツで大規模事業を展開する銀行グループ誕生につながる案件のコストを押し上げる可能性がある。

用語解説
  • 公開買い付け: 通常は一定期間内に、提示価格または交換比率で株主から株式を取得するための公開提案。
  • 議決権: 投資家が行使できる株主の議決権比率であり、経済的な持ち分比率と一致しない場合がある。
  • 過半数支配: 50%を超える所有権または議決権を持つことで、通常は重要な企業意思決定や取締役会への影響力を支配できる状態。