Berachain、初のPoL Nextハードフォークを完了しBGTの対ユーザー機能を終了

7月7〜8日のメインネットアップグレードにより、BerachainのBGT中心の報酬モデルは固定WBERA発行へ移行し、オンチェーンの実用性に連動するEmissions Return Agreementsの導入基盤が整った。

要約

Berachainは7月7〜8日のメインネット・ハードフォークを通じてPoL Nextアップグレードの第1段階を完了し、BGTをガバナンスと報酬配分から外すとともに、インセンティブをWBERAとsWBERAに集約した。レイヤー1ネットワークは現在、ブロックごとの固定発行モデルを採用しており、バリデータ運営者は1ブロック当たり0.4 WBERA、報酬保管庫の配布者は1ブロック当たり1.305 WBERAを受け取る。 今回の変更により、BGTのガバナンス投票、ブースト配分、複数トークンによる報酬フローに依存していた従来のProof-of-Liquidity設計は置き換えられた。残存するBGTの許容量はアップグレード時に自動変換され、残りのBGTはHub UIを通じて償還できる。ステーカーは現在、報酬をsWBERAまたはネイティブBERAのいずれかで受け取ることが可能で、大半の保管庫オーナーに対応は不要である。 今回のアップグレードは、Emissions Return Agreements(ERA)の導入基盤も整える。これは、主にブースト投票の仕組みで利益を得るプロジェクトではなく、オンチェーンで収益と実用性を生み出すプロジェクトへ発行を振り向けることを狙う枠組みである。今回の刷新は、2025年のPoL v2で加えられた見直しに続くものであり、2026年5月26〜27日のテストネット展開を経て、メインネットで実行された。 Berachainの当初モデルでは、ガスとステーキングにBERA、報酬の振り分けを担う譲渡不能なガバナンストークンとしてBGT、ネイティブステーブルコインとしてHONEYを用いていた。BERA、WBERA、sWBERAを基盤とする構成へ移行することで構造は簡素化される一方、主要な経済トークンから切り離されていたBGTがなくなったことで、ガバナンス権限がどのように分配されるのかを巡る問いは一段と強まる可能性がある。

用語解説
  • Proof-of-Liquidity: ネットワーク全体の流動性提供者とステーキング参加者にトークン発行を振り向けるBerachainのインセンティブ設計。
  • sWBERA: Wrapped BERAのステーキング版で、新モデルではユーザーが報酬として受け取れる。
  • Emissions Return Agreements: オンチェーンで収益と実用性を生み出すプロジェクトへトークン発行を振り向けることを目的とした計画中の枠組み。