7月8日に締結されたこの取引により、デュイスブルクでの製鋼は維持される。電気アーク炉の導入計画、長期的にCO2を90%削減する目標、2028年末までの再編も盛り込まれた。
ザルツギッターAGは、共同出資者であるthyssenkrupp Steel EuropeとVallourecが合弁事業から撤退することで合意したことを受け、Hüttenwerke Krupp Mannesmann(HKM)の完全支配権を取得すると発表した。これにより、デュイスブルク南部拠点での製鋼生産を継続しつつ、より低排出型の生産体制へ移行させる。契約は7月8日に締結され、クロージングと株式譲渡は同日後半に実施される予定で、ザルツギッター・グループへの統合は直ちに始まる。ザルツギッターはデュイスブルクに電気アーク炉(電力を用いる製鋼設備)を導入する計画で、長期的に製鋼に伴うCO2排出を90%削減することを目指す。この改革には大規模な再編が伴い、HKMの従業員数は現在の約3,000人から将来的に約1,000人へ縮小される見通しで、2028年末までの完了が見込まれる。粗鋼生産も年間200万トンに減らす。ザルツギッターは、買収を成立可能にするにはこうした削減が不可欠であり、代替案はデュイスブルクの一貫製鉄所の全面閉鎖だったとしている。thyssenkrupp Steelは、この合意がデュイスブルク北部への生産集中を通じて同社の戦略的再編を支えると説明し、thyssenkrupp Steel向けのHKM供給契約の期限が2032年末から2028年末へ前倒しされることを確認した。Vallourecは、この取引が少数持分からの撤退と中核事業および主要市場への集中という同社戦略に沿うものだと述べた。ザルツギッターはまた、Andreas BetzlerがHKMの経営陣に加わり、同社取締役会に直接報告するとしたほか、2026年度の売上高および利益見通しへの本件影響については、2026年8月11日に公表する半期財務報告で定量化する予定だと付け加えた。