台湾、中国の潜水艦発射弾道ミサイル試験を太平洋越しに追跡

7月6日の発射はオーストラリアとニュージーランドの懸念を招き、アナリストは中国が生存性の高い海洋配備型核抑止力の強化を進めていることを浮き彫りにしたと指摘した。

要約

台湾は、2026年7月6日に南シナ海の原子力潜水艦から発射された中国の潜水艦発射弾道ミサイル試験について、太平洋を横断してナウルとトンガの間の公海上に着弾するまでの全飛行経路を追跡することに成功したと発表した。ミサイルは現地時間午後12時1分ごろ、模擬弾頭を搭載して発射され、フィリピン北方を通過した。マニラが米国との防衛関係を深め、中国と海洋紛争を抱えていることから、この経路は一段と敏感さを伴う。台湾国防部は探知を確認し、今回の発射を地域全体への威嚇の試みと位置付けた。追跡は楽山レーダー基地のAN/FPS-115 PAVE PAWSシステムによって実施された。同システムは最大5,000 km先の弾道脅威を探知し、発射地点を特定し、着弾地域を推定するために設計された早期警戒レーダーである。今回の発射は、公に確認された中国の潜水艦発射弾道ミサイル試験としては約2年ぶりで、オーストラリアとニュージーランドの懸念を招いた。中国国防省は定例的な訓練だと説明し、過度な解釈を控えるよう世界に求めた。一方、アナリストは、中国が生存性の高い海洋配備型の第二撃能力を構築する取り組みの新たな一歩であるとともに、弾道ミサイル発射前の事前通告が数時間にとどまったことで生じるリスクへの懸念を改めて浮上させたとみている。

用語解説
  • 潜水艦発射弾道ミサイル: 潜水艦を発射プラットフォームとして用いる弾道ミサイル。
  • AN/FPS-115 PAVE PAWS: ミサイル発射の探知と追跡に用いられる長距離早期警戒レーダーシステム。
  • 第二撃能力: 先制攻撃を受けた後でも核戦力による報復を行う能力。