Ledger研究者、レーザー攻撃で全Tangemカードのパスワードをリセット可能と指摘

Ledger研究者、レーザー攻撃で全Tangemカードのパスワードをリセット可能と指摘

Ledger Donjonは、Tangemのセキュアエレメントのファームウェアにあるレーザー故障注入の欠陥により、物理的にカードへアクセスできる攻撃者がカードのパスワードをリセットできる可能性があるとした。既存カードはファームウェア更新に対応していないため修正できない。

要約

LedgerのセキュリティチームDonjonは、パスワードリセット時にファームウェアの検証を妨害することで、レーザー故障注入攻撃によりTangemのハードウェアウォレットカードのパスワード保護を回避できると明らかにした。この攻撃にはカードの物理的な所持、ハードウェアセキュリティに関する高度な専門知識、侵襲的な準備作業、さらに約25万ドルの実験装置が必要であり、Tangemは日常的なリスクは「事実上存在しない」と述べた。Donjonは2月10日にTangemへこの問題を開示し、3枚のカードで攻撃を再現したと説明。その後の試験では、準備から完了まで各回およそ2時間を要したという。Tangemカードはファームウェア更新をサポートしていないため、流通済みデバイスの脆弱性は修正できない。Ledgerは主なリスクはカードの紛失や盗難時に生じるとし、Tangemはユーザーにカードを物理的に安全に保管するよう促すとともに、この攻撃はモバイルアプリやインターネット、NFCだけを通じて遠隔実行することはできないと指摘した。

用語解説
  • レーザー故障注入: 精密なレーザーパルスでチップにエラーを誘発し、セキュリティチェックを妨害するハードウェア攻撃。
  • セキュアエレメント: 機密データの保存や保護されたセキュリティ処理の実行に用いられる耐タンパー性チップ。
  • NFC: 近距離無線通信。機器同士を近づけた際にデータをやり取りする短距離無線方式。