
食品と輸送価格の伸び加速を背景に、小売インフレ率は16カ月ぶりにインド準備銀行の4%目標を上回り、金融引き締め寄りの政策スタンス観測を強めた。
インドの消費者物価上昇率は6月に4.38%となり、5月の3.93%から加速した。ロイター調査におけるエコノミスト予想の4.30%上昇を上回り、16カ月ぶりにインド準備銀行の4%目標を超えた。上昇は食品と輸送のインフレ加速が主因で、食品インフレ率は4.78%から5.32%へ、輸送インフレ率は1.75%から4.31%へ跳ね上がった。 最新データは、RBIが政策レポ金利を5.25%に据え置き、FY2027の平均CPI見通しを50ベーシスポイント引き上げて5.1%としたなかで、政策見通しへの圧力を強めている。アナリストは現在、2026/27年度中に25〜50ベーシスポイントの利上げの可能性を織り込みつつある。一方、中銀は食品・燃料価格の上昇がサービスや工業製品に波及する二次的影響を注視している。 投資家はルピーと国内資産バリュエーションへの影響にも注目している。政策対応がないままインフレが高止まりすれば、インドと主要国との金利差が縮小し、通貨の重しとなるとともに輸入コストを押し上げる可能性がある。一方、金融引き締めが強まれば借入コストが上昇し、不動産、金融、一般消費財など金利感応度の高い業種に下押し圧力がかかる。