
概念実証はJCBの社内向け越境資金移動から開始し、日本のステーブルコイン制度整備を追い風に、訪日客向け加盟店決済にも拡大する可能性がある。
JCBはCircleと覚書を締結し、日本におけるUSD Coin(USDC)の越境決済および加盟店取引での活用を検討する。取り組みはJCBの社内向け越境資金移動に焦点を当てた概念実証から始まり、両社は訪日客に対応する加盟店でのステーブルコイン決済や、複数のブロックチェーンネットワーク間の相互運用性を支える技術についても検討する。 今回の合意により、JCBのステーブルコインへの取り組みは国内小売りでの実証を超えて広がる。JCBは1月、Digital GarageおよびResona Holdingsと、日本の実店舗におけるステーブルコイン決済の技術面・運用面の課題を検証する別プロジェクトを開始していた。今回のCircleとの提携は、越境決済や法人決済のユースケースを追加するものである。 日本ではステーブルコイン関連の動きが加速している。6月にはCircleと野村ホールディングスが、日本企業向けのステーブルコインベースの外国為替決済サービスを開発していると報じられたほか、ローソンは7月14日、8月から東京都内の店舗で円建てステーブルコイン決済の実証を始めると発表した。同日にはNetstarsが、ソラナとポリゴン上でUSDC、USDT、JPYCに対応する加盟店決済サービスを開始した。 日本の規制枠組みは、こうした商品の展開に向けた道筋をより明確にしている。2023年に施行された改正資金決済法により、銀行、信託会社、登録済みの資金移動業者は法定通貨担保型トークンを発行できるようになった。6月には日本の衆議院が、暗号資産を金融商品として位置付ける法案も可決しており、これにより仮想通貨上場投資信託の解禁や、より厳格な市場行動規制への道が開かれる可能性がある。DefiLlamaのデータによると、USDCの流通供給量は約730億ドルで、テザー(USDT)の約1840億ドルを下回る。