創業者のテレンス・クォック氏は、従業員のノートPCで本番用鍵が侵害され、管理者用ホットウォレットとマルチシグへのアクセスが露出したと説明し、フィッシングや従業員レベルを狙う仮想通貨攻撃への広範なシフトを浮き彫りにした。
Humanity Protocolは、スマートコントラクト(ブロックチェーン上で自動実行されるコード)の欠陥ではなく、侵害された従業員のノートPCを起点に6月の攻撃で3600万ドル相当のHumanity(H)トークンが流出したことを受け、サイバーセキュリティの重点を見直している。創業者のテレンス・クォック氏によると、昨年のメインネット立ち上げ時の本番用鍵が誤って当該端末にバックアップされており、管理者用ホットウォレットの鍵や、両チェーンにまたがるマルチシグ(複数承認が必要な共有ウォレット)のオーナー鍵の定足数分が含まれていた。同氏は「今回の厳しい教訓は、運用セキュリティがスマートコントラクトのセキュリティと同じくらい重要だということであり、われわれはそれに沿って再構築を進めている」と述べた。この事案は、攻撃者が人間の行動や内部運用の弱点を標的にする傾向を強めていることを示す新たな証拠でもある。Quantstampは、このフィッシング攻撃を北朝鮮と関係する脅威アクターに結び付け、Bithumbからのトークンのロックアップ日程更新を装った悪意ある添付ファイルがマルウェアを導入し、攻撃者にリモートアクセスを与えたと説明した。CoinMarketCapによると、3600万ドルの盗難被害を受けたトークンの現在の時価総額は約2億1100万ドルである。CertiKによれば、第1四半期はフィッシングが仮想通貨被害5億800万ドルを招き、第2四半期はウォレット侵害が8億700万ドルの損失で最大の要因となった。2026年上期のハッキング被害総額は前年同期比46.8%減の13億2000万ドルだったが、CertiKは、この比較には2025年初めのBybitによる14億ドル規模のハッキングが含まれており見かけ上の低下にすぎないとし、北朝鮮系アクターが依然として重大な脅威だと警告した。