米国がイラク・シリア石油パイプライン再建協議を支援、再稼働へ

米国がイラク・シリア石油パイプライン再建協議を支援、再稼働へ

シェブロンはイラク油田とパイプラインに関する予備合意を計画しており、米国・カタール主導のコンソーシアムがホルムズ海峡依存の低減に向けてキルクーク・バニヤス・ルートの復旧を検討している。

ファクトチェック
独立した権威ある2つの報道機関がこの主張を裏付けている。ロイターは米政府当局者の話として、ホルムズ海峡への依存低減を目的に、米国がイラクとシリアを結ぶキルクーク-バニヤス・パイプラインの再稼働を支持しており、シェブロンが関与する可能性があると報じた。WSJは、シェブロンがイラクの2つの油田に関する予備契約を計画し、ホルムズ海峡の代替ルートとしてイラクからシリアに至るパイプラインを調査するコンソーシアムに参加する見通しだと報じた。主張の中核要素はいずれも裏付けられているが、具体的な「カタール主導」という位置付けだけは、これら2つの情報源では直接確認できなかった。
    参考12
要約

米国は、イラクからシリアの地中海沿岸へ至る長期間停止中のキルクーク・バニヤス石油パイプラインの再建に向けた新たな動きを支援している。シェブロンは、イラクの2つの油田への投資に関する予備合意を結ぶとともに、このルートを調査するコンソーシアムへの参加を計画している。イラク閣議は2026年7月5日、TI Capital、シェブロン、カタールのUCCを含む米・カタール系コンソーシアムに関する予備合意を承認した。イラクのアリ・アルザイディ首相は、2026年7月中旬にホワイトハウスでトランプ大統領と会談する際、TI Capitalと覚書を締結する見通しである。パイプラインは1952年に建設され、2003年のイラク侵攻以降は稼働していないが、かつては日量30万バレルを輸送していた。総延長約800〜880キロメートルの路線の再建費用は45億〜80億ドル、工期は2〜3年と見積もられている。再建が実現すれば、イラクはホルムズ海峡以外にも輸出経路を確保できる。ホルムズ海峡はイラン戦争前、世界の石油輸送量の約5分の1を担う要衝であり、中東の産油国はより強靱な輸出ルートの確保を進めている。

用語解説
  • ホルムズ海峡: ペルシャ湾とオマーン湾の間にある狭い水路で、世界で最も重要な石油輸送の要衝の一つ。
  • 覚書: 正式な拘束力のある契約締結前に、協力の意図を定める予備的な合意。
  • 日量バレル: 石油の生産量や輸送量を表す標準的な単位で、一般にbpdと略される。