日銀の2016年マイナス金利導入、議事録で政策委の強い批判が判明

約10年後に公表された詳細議事録で、5対4の決定に対し、銀行経営への負担や準備不足、欧州中央銀行との通貨安競争の可能性を巡る警告が示された。

要約

約10年後に公表された会合の詳細記録によれば、日銀が2016年にマイナス金利の導入を決めた際、政策委員会内部では異例の強い反対論が噴出し、委員からは拙速で実効性に疑問があり、市場を不安定化させかねないとの批判が出ていた。大規模な資産買い入れでもインフレを押し上げられなかったことを受け、黒田東彦総裁が景気を下支えし円高に対抗するため、政策金利をゼロ未満に引き下げる方針を主導し、2016年1月に5対4で可決された。反対派は、日銀当座預金の一部に0.1%の金利を課すことが銀行システムを損ない、貸し出しや設備投資の刺激効果は乏しく、日本が欧州中央銀行との競争的な利下げに巻き込まれる恐れがあると警告した。議事録はまた、政策委員の多くが計画策定に深く関与していなかったことも示唆した。黒田氏が国会でマイナス金利を否定してから数日後の決定だったため、市場は驚き、決定後は世界の株式が上昇し、円は下落、国債は買われた。日銀は2024年にマイナス金利と黒田氏の異次元緩和のその他の要素を終了したが、現総裁の植田和男氏も、中東紛争に伴うエネルギーショックが見通しと日銀の利上げ路線を複雑にする中、政策委員会内の意見対立に直面している。

用語解説
  • マイナス金利: 一定の金利がゼロを下回る政策
  • 欧州中央銀行: ユーロ圏の中央銀行
  • 国債: 政府が発行する債務証券