インドルピー、1ドル=96.2550でほぼ横ばい、一カ月ぶり安値圏

ルピーは4営業日続落を受け、金曜寄り付きで一段安となる見通しである。原油高やリスク選好の後退に加え、インド準備銀行(RBI)の介入が限定的にとどまっていることから、過去最安値圏にとどまっている。

要約

インドルピーは金曜寄り付きで下落基調を強める見通しで、木曜終値の1ドル=96.3450を受け、トレーダーは96.40-96.44での始まりを見込んでいる。原油高とリスクセンチメントの悪化が通貨の重荷となっている。ルピーは4営業日連続で下落しており、5月に付けた過去最安値の96.96まで0.5%未満の水準にある。トレーダーによると、インド準備銀行は直物市場とノンデリバラブル・フォワード市場の双方でほぼ連日介入しているが、通貨への圧力の強さを踏まえると、その規模は比較的抑制的である。ルピーは資本フローの持ち直しにもかかわらず下落しており、海外投資家は6月に50億ドル超を売り越した後、今月これまでにインド株を15億ドル買い越している。一方、債券への資金流入も6月の30億ドル超に続き、今月はおよそ5億ドルとプラスを維持している。中東での戦闘激化やホルムズ海峡を通る原油輸送への懸念を背景に、ブレント原油は週間で約12%上昇した後、1バレル=85ドル近辺で推移しており、ルピーへの逆風を強めている。

用語解説
  • ノンデリバラブル・フォワード市場: 現地通貨の現物受け渡しではなく、差金決済で精算されるオフショアのデリバティブ市場。
  • ホルムズ海峡: 世界の原油供給にとって極めて重要な海上輸送路であり、混乱が生じると原油価格を急速に押し上げる可能性がある。
  • 資本フロー: 株式や債券などの資産に向かう国境をまたぐ投資資金の流れで、通貨の需給に影響を与え得る。