フアン氏の東京訪問は、エヌビディアとセガの30年に及ぶ関係を浮き彫りにするとともに、「ジャパンパッシング」への懸念の緩和を図り、三菱重工業との協議が報じられたAIインフラ分野を含む関係深化を示した。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは7月15日、エヌビディアとセガの提携30周年を記念する秋葉原でのイベントに出席するため東京を訪れた。これにより、先のアジア歴訪を巡る不安を受け、日本との関係強化を改めて打ち出した。日本の経済界では、韓国などを重視し日本に立ち寄らなかった前回の日程が「ジャパンパッシング」と受け止められ、エヌビディアが重要市場を軽視しているのではないかとの懸念が広がっていた。 今回の訪問では、セガによるエヌビディアへの初期支援が焦点となった。1990年代半ば、経営存続に苦しんでいた同社に対し、セガは500万ドルを出資した。フアン氏はセガの里見治紀CEOとゲームデザイナーの鈴木裕氏と面会し、その支援に謝意を示した。今回の訪日は、日本でのより広範な事業拡大の意向も示した。エヌビディアは、AIデータセンター向けの冷却やエネルギー管理インフラについて、三菱重工業と協議していると報じられている。 東京での一連の日程は、仮想通貨やブロックチェーン関連の取り組みではなく、企業向けAI、ロボティクス、データセンター分野での提携を重視するエヌビディアの姿勢を浮き彫りにした。韓国での取り組み拡大と並行する日本での関係強化は、同社が台湾と中国以外にもアジアでの関係を広げていることを示している。