CadenceとRapidusが先端ノードSoC設計向けエージェント型AIで提携、設計完了までの時間を最大2倍短縮へ

RapidusはCadenceのInnoStack AI Super Agentを同社のAI-Agentic Design Solution「Raads」に統合し、先端ノードのチップ設計サイクル短縮を目指して新たなRaadsツールも追加する。

要約

CadenceとRapidus Corporationは、先端ノードのシステム・オン・チップ(SoC)設計向けエージェント型AIで協業すると発表した。RapidusはCadence InnoStack AI Super Agentを同社のRapidus AI-Agentic Design Solution(Raads)に統合する。両社によれば、この取り組みはSoC設計ライフサイクル全体で生産性を高め、市場投入までの時間を短縮し、設計品質を向上させることを目的としており、Rapidusは従来フロー比で設計完了までの時間を最大2倍改善することを目標としている。 協業の一環として、RapidusはRaads NavigatorとRaads Indicatorを追加し、Raadsの製品ラインアップを拡充する。これらのツールは品質保証を強化し、エンジニアによる設計上の問題解決を支援するよう設計されているという。新ツールはInnoStack AI Super Agentと統合され、初期のアーキテクチャ検討から実装、サインオフに至るまで、主要なSoCワークフローを自動化・連携する。 今回の提携は、個別の設計作業にとどまらず、設計から製造にまたがる複雑化する半導体ワークフロー全体をAIエージェントで統括しようとする広範な動きを映し出している。Cadenceは、この協業によりエージェント型AIを最先端の半導体エコシステムへ拡張するとしており、Rapidusはこの統合がAIネイティブなファウンドリー環境の構築と先端ノードにおける設計完了時間の短縮に向けた取り組みを後押しすると述べた。 両社はCadenceLIVE Japan 2026でこの提携について説明する予定で、Rapidusの代表取締役社長兼CEOである小池淳義博士が、Cadenceのエージェント型AIと電子設計自動化ツールを活用して先端ノードSoC開発の効率と品質を高める取り組みについて基調講演を行う予定である。

用語解説
  • エージェント型AI: 単一の工程だけを処理するのではなく、ワークフロー全体にわたる一連の作業を調整・自動化できるAIシステム。
  • システム・オン・チップ: 複数の機能や構成要素を1つのチップに統合した半導体デバイス。
  • サインオフ: 設計を製造承認する前に行う、チップ設計における最終検証段階。