
SpaceX連動のUSDⓈ-M契約は、USD1で決済されるバイナンス初の株式無期限契約となり、同ステーブルコインの役割を仮想通貨契約から株価連動デリバティブへと広げる。
バイナンスは2026年7月20日09:00 UTCにSPCXUSD1無期限契約を開始すると発表した。SpaceX連動商品を追加するもので、USD1で決済される同取引所初の株式無期限契約となる。USDⓈ-M契約はSpace Exploration Technologies Corp.(Nasdaq: SPCX)に連動し、最大25倍のレバレッジを提供する。バイナンスによるUSD1の活用は、仮想通貨連動先物取引の枠を超えて拡大する格好である。 同契約のティックサイズは0.01、最小取引数量は0.01 SPCX、最小想定元本は5 USD1となる。バイナンスは資金調達率の上限・下限を+1.00%と-1.00%に設定し、資金調達手数料は8時間ごとに決済される。資金調達率の金利は0%、取引は24時間365日可能で、マルチアセットモードにも対応する。バイナンスはまた、同契約が8.1の資金調達間隔調整ルールの適用除外であり、市場リスクの状況に応じて仕様を随時見直す可能性があるとした。 バイナンスはすでに、テスラ、エヌビディア、Apple、SK Hynix、Wendy’sなどに連動し、USDTで決済される株式連動型無期限契約を提供している。5月18日には、USD1を取引・決済資産として用いる初の無期限契約としてBTCUSD1を開始し、続いて7月3日にETHUSD1を投入した。それ以前のUSD1は、主にUSDT借り入れの担保としてバイナンス上で利用され、ポジションの直接決済にはほとんど使われていなかった。 USD1は、トランプ大統領とその息子らが共同設立したデジタル資産事業、World Liberty Financialが発行している。このステーブルコインの時価総額は約50億ドルに拡大しており、フォーブスは、流通するUSD1全体の約87%をバイナンスが自社ウォレットとユーザー口座で保有していると報じた。今回の上場は、原株の保有や議決権、配当を伴わずに価格エクスポージャーを得られる伝統資産連動デリバティブ分野へのバイナンスの広範な拡大も示している。