ZachXBT、仮想通貨保管では専用の旧型iPhoneがハードウェアウォレットを上回る可能性

ZachXBT、仮想通貨保管では専用の旧型iPhoneがハードウェアウォレットを上回る可能性

ZachXBTは、重要な署名や保管にはハードウェアウォレットは不向きだとし、TrezorとRoman Stormは、専用設計のデバイスやパスフレーズ対応、マルチシグ構成がより強固なセルフカストディの中核であり続けると反論した。

ファクトチェック
複数の独立した情報源が、この発言の出所をZachXBT本人のTelegramチャンネル(t.me/investigations/355)に特定している。そこでは、Roman Stormの投稿に添付されたarticle_linksに原文の引用が記録され、@tribtrisも再掲している。内容は「すべてのハードウェアウォレットは完全なごみだ。……Ledgerは最悪で、Ledger LiveはUIやアプリ向けの定期更新を、正当な理由もなく繰り返し行い、そのたびに単純な操作を壊している」というものだ。Wu BlockchainとCoinDeskも同内容を独自に報じている。この主張の位置付け――ハードウェアウォレットを「ごみ」、Ledgerを最悪と呼ぶ点――は、ZachXBTが表明した見解と正確に一致している。
要約

ZachXBTはハードウェアウォレット批判を改めて展開し、これを「完全な粗悪品」と呼び、ユーザーはトランザクション署名や資金保管といった重要な用途で依存すべきではなく、仮想通貨専用のiPhoneを選ぶべきだと主張した。これに対しTrezorは反論し、最高商務責任者のDanny Sanders氏は、ハードウェアウォレットは専用設計のセキュリティデバイスであり、トランザクションを独立して検証するための専用画面を備え、汎用スマートフォンより攻撃対象領域が少ないと述べた。Tornado Cashの開発者Roman Storm氏も、モバイル構成にはBIP39パスフレーズ対応の限定性などの欠点があると警告した。 この論争は、セルフカストディを巡る競合するアプローチを浮き彫りにしている。批判派は、2020年の報告でTrezor端末から実機への物理アクセスによりシードフレーズを抽出できることが示された点や、2024年に約66,000人の顧客の個人データに影響したサポートポータル侵害など、ハードウェアウォレットのエコシステムを巡る過去の脆弱性や侵害事例を指摘する。これに対し支持派は、これらの事案はいずれも秘密鍵の遠隔窃取には当たらないとし、2026年1月の約2億8200万ドル相当のTrezor関連盗難も、ハードウェア障害ではなくフィッシングに起因したと指摘する。 議論の焦点は、ハードウェアウォレットとスマートフォンの二者択一から、単一障害点をいかに減らすかへと移りつつある。トランザクション承認に複数のデバイスまたは鍵を必要とするマルチシグ構成は、一定規模の仮想通貨を保有する投資家にとって、より耐障害性の高いモデルとして台頭している。

用語解説
  • BIP39パスフレーズ: シードフレーズに追加する秘密の単語で、同じ復元ワードから別の隠しウォレットを開けるようにするもの。
  • マルチシグ構成: 資金移動前に、複数の鍵またはデバイスによる承認を必要とするウォレット構成。
  • セルフカストディ: ユーザーが自ら秘密鍵を管理し、保有する仮想通貨のセキュリティを直接担う保管形態。