Sable、AI営業エージェント向けにSequoiaと8VCから4500万ドルを調達

同社は、AI「従業員」のAidenが製品のライブデモ実施、多言語での質問対応、オンボーディング支援を担えるとしており、エージェント型AIが数十億ドル規模の市場へ拡大する中で需要を取り込む考えである。

要約

創業から1年未満のスタートアップSableは、企業のウェブサイト上で稼働し、製品デモ、購入検討者からの質問対応、オンボーディングを担うAI「従業員」Aidenの構築に向け、Sequoia Capitalと8VCから4500万ドルを調達した。Fortuneがこの資金調達を独占的に報じた。エンジェル投資家には、ValorのAntonio Gracias、HubSpot共同創業者のBrian HalliganとDharmesh Shah、Cognitionの最高経営責任者Scott Wuが名を連ねる。 この製品は、単純なチャットインターフェースではなく、エージェント型AI(コンピューター上で行動を実行できるソフトウェア)への幅広い移行を見据えたものである。Sableによれば、AidenはノートPCのように見える共有オンライン画面に表示され、購入検討者が見守りながらクリックする中で製品を操作し、ページの変化に応じてリアルタイムで応答できる。同システムは、顧客の優れた営業通話の録音、社内文書、マーケティング資料を基に学習し、デモ、オンボーディング、海外展開で再利用可能な「頭脳」を構築する。 初期顧客にはNotionとDecagonが含まれ、Aidenはすでに本番環境で稼働している。SequoiaのパートナーであるShaun Maguireは、AI営業担当が会話の途中で英語、中国語、スペイン語を切り替えたデモを見て同社への見方が変わったとし、「決済におけるStripeを思い起こさせた」と述べた。 最高経営責任者のNim Ravidは、この製品をAIツールをより人間らしく感じさせる試みと位置付けている。イスラエル出身の創業者である同氏は、「これらのモデルをどうすればより人間らしくできるか」を長年考えてきたと述べており、その視点には10月7日のNova音楽祭で友人を失った経験や、その後ハーバード大学で学内の分断緩和に取り組む中でコミュニティ横断の対話グループづくりを支援した経験が一部影響している。 背景には、急成長するエージェント型AI市場がある。企業が顧客対応業務の自動化を進める中、この市場は2026年時点で世界全体でおよそ90億〜100億ドル規模、2031年までに570億ドルに達するとの予測もある。Sableは、Aidenが営業開拓、デモ実施、ソリューションエンジニアリング、カスタマーサクセスのオンボーディングにまたがる業務を担えるとしているが、信頼性、雇用代替への懸念、大手企業との競争は依然として課題である。

用語解説
  • エージェント型AI: コンピューター上で行動を実行できるソフトウェア
  • オンボーディング: 新規顧客が製品の利用を開始できるよう支援するプロセス
  • ソリューションエンジニア: 購入企業向けに製品の最適化を支援する技術専門職