自動運転企業である同社は、新たな事実ベースの認知モデルにより、トークンコストを最大98%削減し、実運用の走行データを検証済みの学習シグナルへ変換するとした。
WeRideは、World Intelligence Toward Truthの略称であるWITTを、現実世界の運用データをAIの学習・評価・反復改善に向けた信頼できる事実へ変換するために設計された「物理AI認知基盤モデル」として公開した。同モデルは、物理世界に関する検証可能な最小情報単位としてAtomic Physical Facts(APF)を導入し、Fact Extraction、Fact Reasoning、Fact Verification、Fact Curationの4機能を用いて、動画・画像・テキストを構造化され検証済みの学習シグナルへ変換する。 同社によると、WITTは自動運転の中核的課題である、大量のノイズを含む実世界データ、希少なロングテールシナリオ(まれだが重要なエッジケース)、および汎用AIモデルによる一貫性のないシーン解釈に対応するよう設計された。WeRideのアーキテクチャでは、WITTは同社のシミュレーションモデルGENESISと連携し、運用データを事実に変換し、さらにシミュレーションと学習入力へとつなげるフィードバックループを形成する。 WeRideは、WITTが単一GPU(画像処理装置)上で1日当たり最大10,000分の車両運行映像を処理でき、トークンコストを最大98%削減し、同等のワークロードにおいて大規模な汎用AIモデル比で最大200倍のデータ処理効率を実現するとした。また、自動運転シナリオ理解タスクにおけるWITTの平均事実誤り率は、主要な汎用AIモデルの約3分の1だとしている。同社は今回の発表を、物理AIがより大規模な展開段階へ入る中で、現実世界での検証に根差した認知基盤モデルを構築する広範な取り組みの一環と位置付けた。