アリ・アルザイディ首相のワシントン訪問に合わせて開催された米・イラク・ビジネスサミットで締結された協定は、エネルギー、テクノロジー、インフラにまたがり、イラク・シリア石油パイプラインの再建計画や輸出ルートの多様化も含む。
イラクはアリ・アルザイディ首相のワシントン訪問中、米国側の機関・企業と48件の合意文書、覚書、協力協定、提携宣言を締結した。ロイターによると、当初パッケージの規模は600億ドル超である。米・イラク・ビジネスサミットで交わされた協定には、BP、コノコフィリップス、エクソンモービル、KBR、GEベルノバ、シェル、ハリバートンが関与するエネルギー分野の提携に加え、スターリンクの衛星通信契約も含まれる。中核となるのは、長年停止していたキルクーク―バニヤス石油パイプラインを再建するためのイラクとシリアの協力協定である。米国務省は、初期輸送能力を日量200万バレルとするこの事業を米国主導の国際コンソーシアムが担うとしている一方、イラク国営通信はシェブロンが実施すると報じた。この一連の契約は、地域情勢の緊張を背景に、バグダッドが石油・ガス生産の拡大、天然ガス資源の開発、ホルムズ海峡経由への依存低減を進めていることを示している。