CXMTのIPO、2027年末まで受注確保で最終段階へ

CXMTのIPO、2027年末まで受注確保で最終段階へ

中国のDRAMメーカーCXMTによる上海・科創板での86億ドル規模のIPOは、Appleが中国向け端末で同社チップの試験を進め、顧客が2027年までの供給を確保するなか、機関投資家向けで570倍の超過応募となったと報じられている。

ファクトチェック
2026年7月19日付のロイター記事は、財務面の中核的な主張を直接裏付けている。具体的には、上海STAR市場での86億ドルのIPO規模、機関投資家向けの約570倍の超過応募(12,400億株に対し21.7億株)、さらに7月27日の上場が迫っている点であり、これは「最終段階」との表現とも整合する。CNBCがFTを引用した報道は、アップルが中国向け端末向けにCXMT製チップを試験していることを確認している。WccftechがDigiTimesを引用した報道は、顧客が2027年末までCXMTのDRAM供給を確保済みであることを確認している。主要な要素はすべて裏付けられている。唯一の細かなニュアンスとして、ロイターは機関投資家需要について、5,000倍超の応募を記録した過去のSTAR市場IPOと比べて「勢いが鈍った」と位置付けているが、570倍という数字と超過応募そのものは正確である。
要約

中国のメモリーメーカーCXMTは、86億ドル規模とされるIPOに強い需要が集まったことを受け、上海・科創板への上場に向け前進している。機関投資家の申込株数は割当の21.7億株に対して1兆2400億株に達し、約570倍の超過応募となり、個人向けトランシェも243.93倍の超過応募となったとされる。主要顧客がDRAM供給の確保を進めるなか、同社は2027年末までの受注も確保したと報じられている。 CXMTは、サムスン電子、SKハイニックス、マイクロンに次ぐ世界第4位のDRAMメーカーとされ、世界DRAM市場で約8%のシェアを持つとの報道がある一方、別の報道では世界DRAM供給に占める同社シェアが2023年の約4%から2026年には11%に拡大したとされた。Appleは中国市場向け端末向けにCXMT製DRAMの試験を開始したとされており、従来はサムスン電子、SKハイニックス、マイクロンからメモリーを調達してきた同社にとって注目すべき動きである。 IPOへの旺盛な需要は、投資家が半導体株全体の調整局面を見極めるなかで生じている。ロイターは株式が7月27日に上場する見通しだと報じたが、CXMTは上場日を正式には確認していない。CXMTは価格の安いメモリーを武器に存在感を高めてきたが、米国防総省の1260Hリストへの掲載や、先端半導体製造装置を巡る米国の輸出規制は、海外展開と技術ロードマップにとって依然として重要な制約となっている。

用語解説
  • DRAM: ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリーの略で、スマートフォン、PC、サーバーなど幅広い電子機器で使われる代表的なコンピューターメモリー。
  • STAR Market: 科学技術企業向けに設けられた上海証券取引所のハイテク特化市場である科創板。
  • IPO: 企業が株式を初めて一般投資家に公開・売り出す新規株式公開。