
トランプ大統領は、カナダで発生している約950件の山火事による煙を巡って関税をちらつかせ、オンタリオ州首相の反発を招くとともに、通商圧力の対象を環境混乱にまで広げた。
ドナルド・トランプ大統領は、カナダから米国へ流入する山火事の煙を理由に、カナダからの輸入品に対する関税引き上げを示唆した。森林管理におけるカナダの「意図的な怠慢」が、米国経済に数十億ドル規模の損害を与えたと主張している。発言は、カナダ全土で約950件の山火事が燃え広がり、中西部や北東部、さらにニューヨークやシカゴなど米主要都市に煙が流入し、健康警報が発令される中で出た。トランプ大統領はマーク・カーニー首相とこの問題を協議する意向を示した一方、オンタリオ州首相は発言を容認できないと批判した。自然災害による越境的な環境被害を通商報復の根拠になり得るものとして扱うことで、トランプ大統領の関税戦略は従来の通商紛争の枠を超えた格好であり、予定されるトランプ大統領とカーニー首相の電話会談が次の焦点となる。