CPCは、タンカー「Nelsa」が係留地点1で攻撃を受け炎上したと明らかにしており、ノボロシースク・ターミナルでの停止は黒海の穀物輸送にも波及する恐れがある。
カスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)は7月20日、ノボロシースクの黒海ターミナルで、タンカー「Nelsa」が係留地点1で攻撃を受け炎上したことを受け、原油の積み込みを全面停止したと発表した。CPCはこの事案を「テロ攻撃」と位置付けた。この混乱はカザフスタンの主要な原油輸出ルートに影響を及ぼすだけでなく、ウクライナが穀物輸出能力が約3分の1低下したとし、小麦価格が2年ぶりの高値に達するなか、黒海全体の海運にも懸念を広げている。CPCのこれまでの開示では、7月19日の積み込み作業中にタンカー「ASIA」と「NISSOS IOS」がドローン攻撃を受け、「ASIA」で火災が発生したものの、負傷者や死者、原油流出は報告されていなかった。このルートは日量約158万バレルを輸送し、カザフスタンの石油輸出の約80%を担っており、停止が長引けば地域の輸出フローと供給見通しの双方にとって重大な意味を持つ。パイプラインはテンギスを含むカザフスタンのカスピ海油田からロシアのノボロシースク港まで940マイルにわたり延びており、代替輸出ルートでは全量を吸収できない。