提案されたグレースケールのWorldcoin ETFはWLDを直接保有し、ナスダックでGWLDとして取引され、CoinDeskのベンチマークレートを採用する内容である。今回の申請により、Worldcoinに連動する米国初の上場ファンドとなる可能性が浮上した。
グレースケールは、WLDを直接保有する現物Worldcoin ETFについて、SEC(証券取引委員会)にS-1登録届出書を提出した。単一資産の仮想通貨上場投資商品への展開をさらに進めるものであり、このプロジェクトに連動する米国初のETFとなる可能性がある。 提案されたグレースケールWorldcoin ETFは、商品ベース信託に関するナスダックの一般上場基準を用い、ティッカー「GWLD」での上場を目指す。受益証券は、CoinDesk Worldcoin Benchmark Rateに基づく信託保有WLDの価値から手数料と費用を差し引いた水準に連動する。 デラウェア州の法定信託は7月10日に組成され、S-1は7月20日に提出された。目論見書では、運用手数料、初期シード投資額、1口当たりが表象するWLD量は今後の修正で記載するため未記入のままとなっている。受益証券は1万口単位のバスケットで設定・償還され、承認参加者はWLDの現物引き渡しか、流動性供給業者を通じた現金注文により設定・償還できる。 ファンドのWLDはBitGo Bank & Trustが保管し、The Bank of New York Mellonが管理事務および名義書換代理人を務め、CSC Delaware Trust Companyが受託者を務める。申請書によると、ベンチマークレートはニューヨーク時間午後4時時点で、バイナンス、Bybit、Crypto.com、GATE、Gemini、クラーケン、OKXの価格を用いて算出される。 申請を受けてWLDは約8%上昇し、日中高値は$0.387に達したが、7日間ではなお約5.5%下落している。同トークンはWorld Networkのネイティブ資産であり、2024年にWorldcoinからWorldへと改称された。Orb端末で虹彩をスキャンし、World ID認証情報を発行する人格証明システムと結び付いている。このプロジェクトは、生体データ収集を巡ってEUやブラジル、ケニアなどで規制当局の精査を受けてきた。 目論見書は、供給と規制を巡る主要な構造リスクも示している。WLDの上位100ウォレットが流通供給量の約90%を保有し、チームおよび投資家向け割当は2028年7月にほぼ完了するまで日次でアンロックが続くという。申請書時点で流通供給量は上限100億枚に対し34.1億枚で、完全希薄化後評価額は27.2億ドル、時価総額は9億3100万ドルを示唆していた。一方、その後の市場データではWLDの時価総額は約14億ドルとされた。今回の申請は初期段階にすぎず、登録の効力発生とWLDのナスダック上場要件充足までは取引できない。