ゴールドマン・サックス警告、ブレント原油は年内に120ドルへ急騰も

緊張が緩和すればブレントは第4四半期に平均80ドル、来年は75ドルになると同行は見込む一方、ホルムズ海峡の輸送混乱が続けば120ドル超に上昇し、ディーゼル市場の逼迫も強まる可能性があると指摘した。

要約

ゴールドマン・サックスは、ホルムズ海峡を通る原油輸送量が戦前水準の45%未満にとどまる最悪のシナリオでは、ブレント原油が1バレル120ドルを超えて上昇する可能性があるとした。一方で、中東の緊張が和らげば、第4四半期の平均は80ドル、来年は75ドルとの基本シナリオを示した。同行は、米国とイランの軍事衝突再燃、ペルシャ湾からの出荷急減、混乱が紅海にまで広がるリスクが原油価格の押し上げ要因になっていると指摘した。一方、中国の原油輸入減速や世界需要の価格弾力性の高まりが上昇幅を抑える可能性もあるとした。さらに、ディーゼル市場は在庫が戦前から低水準だったうえ、ロシアの精製施設への攻撃、ハリケーン、熱波、製油所メンテナンスの遅れにより、原油以上に供給ショックの影響を受けやすいと分析した。地政学リスクへのヘッジとして、欧州ディーゼル価格の短期上昇を見込む取引を推奨した。

用語解説
  • ブレント原油: 国際的に取引される原油の価格指標として広く用いられる代表的なベンチマーク。
  • ホルムズ海峡: ペルシャ湾産油の輸出にとって戦略的に重要な航路であり、混乱が生じると世界の供給に大きな影響を与え得る。
  • 地政学リスクへのヘッジ: 政治的・軍事的混乱に起因する市場変動による潜在的損失を相殺するためのポジション。