
今回の開始により、MEXCが公表する4000万人のユーザーはYumaを通じてビットテンソルのステーキングにアクセス可能となり、Root Rebornを巡るガバナンス論争が続く中で分散型AIネットワークへの参加が広がる。
MEXCは、バリデーターであるYumaのインフラを統合し、ビットテンソルのネイティブトークンTAOのステーキングを開始した。これにより、170超の国・地域にまたがる同取引所の公表ベースで4000万人のユーザーが同サービスを利用できるようになる。今回の導入によって、利用者は保有資産を別のビットテンソル対応ウォレットに移すことなく、取引所を通じてTAOを委任でき、ネットワークのステーキングシステムへの参加障壁が下がる。 Yumaが同商品の裏側でバリデーターインフラを運営し、MEXCが顧客向けサービスを提供する。ビットテンソルのモデルでは、バリデーターがサブネット全体のマイナーを評価し、トークン発行の配分に影響するウェートを割り当てる。現在のネットワークには128のサブネットがあり、機械学習推論、モデル訓練、計算能力、ストレージ、予測システム、コーディング支援、金融モデリングなどのサービスに特化している。 発表では、想定年利、ロックアップ期間、最低ステーキング額は明らかにされず、利用者が個別サブネットのAlphaトークンにエクスポージャーを持つかどうかにも言及がなかった。発表に添付されたCoinMarketCapのデータによると、執筆時点でTAOは199ドル近辺で取引され、時価総額は約19億1000万ドルだった。 MEXCによる今回の開始は、Yumaがビットテンソルのガバナンス改革案「Root Reborn」を批判した直後に実施された。Yumaは同案について、バリデーターを中立的なネットワーク運営者から能動的な資本運用者へと変質させる可能性があると主張していた。ガバナンスを巡る未解決の論争は依然としてTAO相場の背景要因となっており、トークンは6月15日の約283ドルから6月19日には約225ドルまで20%近く下落した。背景には、ガバナンス懸念、デリバティブの清算、リスク選好の後退があった。