
ホワイトハウスの覚書は、年間約2000億ドルに上る米研究予算のより多くを個々の科学者やフェローシップ、AI活用型ワークフローに振り向けるよう求める一方、ジェネシス・ミッションは慢性疾患と小児がんを対象とする。
トランプ政権は、連邦政府機関による慢性疾患の原因特定と小児がんの治療法発見を支援する科学向けAIの取り組み「ジェネシス・ミッション」に約50億ドルを投じる方針を示した。同時に、米国の研究資金配分のあり方を全面的に見直す方針も打ち出した。火曜日に公表された覚書で、ホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)局長のマイケル・クラツィオス氏は、第2次世界大戦後に整備された連邦研究支援の枠組みは、産業界と工学の役割が拡大した現在の制度に適合しなくなっていると指摘した。クラツィオス氏は、年間約2000億ドルに上る連邦研究開発予算の一部を大学などの学術機関から、個々の科学者や全米科学財団(NSF)が提供するような特定の大学院フェローシップ、段階的な助成金、学界以外の代替的な進路に振り向けるべきだと主張した。研究者は時間の約半分を書類作成や事務作業に費やしているとし、機関は人間による発見を前提に構築されたワークフローに人工知能を組み込む必要があると論じた。また、最先端AIモデルの試験運用や稼働に必要な計算能力とエンジニアリング部隊を持つ民間企業との政府連携は継続すべきだと述べた。政権は過去18カ月にわたりAIや量子分野の取り組みを推進しており、2月に官民連携として始動したエネルギー省のジェネシス・ミッションには、2028年までのスーパーコンピューター開発や計算能力強化といった目標が含まれている。