ロンドンとパリに拠点を置く同スタートアップは、航空宇宙、エネルギー、物流、製造を対象分野とし、3000万ドルのシリーズA後のポストマネー評価額は1億4000万ドルだったとしている。
ロンドンとパリに拠点を置く創業7カ月のスタートアップ、Arrakisが、産業企業向けのAIオペレーティングシステムと位置付ける製品の構築に向け、ベンチャー資金3800万ドルを調達してステルス状態を脱した。同社は、AI導入が物理的なモノに結び付くオペレーションではなく、デスクワークに過度に集中してきたとし、航空宇宙、エネルギー、物流、製造などの分野を狙う。 直近の資金調達はBlossom Capital主導の3000万ドルのシリーズAで、Accel、GFC、MainObject、Rerailが参加した。これに先立ち、Accelが750万ドルのシードラウンドを主導していた。個人投資家にはDatadogのCEOであるOlivier Pomel氏や、OpenAIのビジネスプロダクト責任者であるOlivier Godement氏が含まれる。共同創業者兼CEOのRafael Quintanilla氏はFortuneに対し、今回のラウンド後のArrakisのポストマネー評価額は1億4000万ドルだと述べた。 Accelの元バイスプレジデントであるQuintanilla氏は、現在のAI製品の波では産業企業への対応が不十分だとの結論に至り、同社を創業したと語った。同氏はArrakisを、Palantir、AccentureやBoston Consulting Groupを含むコンサルティング会社、Prometheusといったプレーヤーと対比しつつ、Arrakisはエンジニアリングそのものを置き換えるのではなく、中核的な産業プロセスを巡る運用ワークフローのためのAIレイヤーとして機能することを目指すとしている。 同社によると、まずはキャッシュフロー可視化の改善といった限定的な運用ユースケースから着手し、顧客が測定可能な成果を確認できれば展開を広げる。Quintanilla氏によると、Arrakisは通常、報酬のおよそ半分を成果目標の達成に連動させる。また同氏は、このスタートアップがモデル非依存型に設計されており、当初はOpenAIやAnthropicの独自モデルを用い、その後はトークンコスト(AI利用に基づく料金)を引き下げ、出力品質を高めるため、Mistralなどのオープンソース代替モデル、あるいは許可があれば中国ベンダーへ顧客を移行させられると述べた。 Arrakisの顧客は現在5社で、従業員数を約15人から3倍に増やす計画であるほか、ニューヨークと中東に拠点を開設する予定である。