AMD、Anthropicと数百億ドル規模のAIサーバー契約締結

AMD、Anthropicと数百億ドル規模のAIサーバー契約締結

Anthropicは2027年前半から、HeliosシステムにAMD Instinct MI450 GPUを最大2ギガワット分導入する計画で、AMDはマイルストーン連動条件の下で最大50億ドルを出資する可能性がある。

ファクトチェック
WSJの独占報道は、主張本文にある具体的な内容をすべて直接確認している。すなわち、AMDとAnthropicの取引、Anthropicが2027年上期からInstinct MI450チップを最大2GW分購入すること、さらにAMDが導入マイルストーンに連動して最大50億ドルを投資することである。BlockBeatsもWSJを引用しつつ、50億ドルの投資と2GWという数字を独自に裏付けている。時期も、こうした顧客発表が見込まれていたAMDの「Advancing AI 2026」イベントと一致している(Yahoo/Jefferies)。見出しの「数千億ドル規模」という表現は、WSJの「数百億ドル規模」よりやや広いが、主張に記載された取引条件の詳細は一次情報と一致しており、likely_trueとの評価を支持する。
要約

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価は約12%上昇した。AnthropicがAMD HeliosラックシステムにAMD Instinct MI450 GPUを最大2ギガワット分導入し、最初の1ギガワットは2027年前半に予定されていると同社が発表したためである。AMDはまた、導入目標の達成に連動する形でAnthropicに最大50億ドルを出資すると明らかにした。ウォール・ストリート・ジャーナルは、サーバーの価値が数百億ドル規模に上ると報じた。 この契約により、AnthropicはOpenAI、Metaに続くAMDの過去9カ月で3社目のギガワット級AI顧客となった。一方で投資家の注目は契約の構造にも集まった。Anthropicには新株予約権が付与されなかったためである。AMDはこれまでOpenAIとMetaにそれぞれ最大1億6000万株の新株予約権を提供していたが、Anthropicとの取り決めは上限付きの現金出資となる。Jefferiesのアナリスト、ブレイン・カーティス氏は、条件面は顧客獲得そのもの以上に重要になり得ると指摘した。 Anthropicは、Instinct MI455X GPU、EPYC「Venice」CPU、Pensandoネットワーク、ROCmソフトウエアを組み合わせたAMDのHeliosシステムを運用する。AnthropicはすでにAMDの旧世代MI355Xチップを利用しており、両社はClaudeのワークロードをAMDハードウエア向けに最適化し、NvidiaのCUDAと競合するAMDのAIソフトウエア基盤であるROCmの改善でも協力するとした。 今回の契約は、計算資源の供給元を多様化するAnthropicの広範な戦略に沿うものでもある。同社は4月、AmazonのTrainiumチップを最大5ギガワット分利用するため、AWSに10年間で1000億ドル超を支出すると表明した。Googleのテンソル処理ユニットやNvidiaのGPUも利用している。AMDはHeliosの出荷が2026年後半に向けて予定通り進んでいると述べた。

用語解説
  • ROCm: AMDのAIおよび高性能計算向けソフトウエア基盤で、同社チップ上でワークロードを実行・最適化するために用いられる。
  • Helios rack systems: GPU、CPU、ネットワーク、ソフトウエアを統合し、大規模データセンター導入向けに設計されたAMDのラックスケールAIサーバープラットフォーム。
  • Warrants: 保有者が将来、所定の条件で株式を購入できる権利で、戦略的な商業契約で用いられることが多い。