
2027会計年度の国防法案は、異例の造反を伴い216対212で下院を通過した。一方、米イスラエル防衛条項への批判と国防総省の名称変更案が上院審議の行方に影を落としている。
下院は2027会計年度の国防権限法(NDAA)を216対212の僅差で可決した。法案規模は1.15兆ドルで、民主党議員6人が賛成し、共和党議員7人が反対した。法案には、軍人の給与引き上げに加え、ピート・ヘグセス国防長官に対し、米イスラエル防衛技術協力イニシアチブの執行責任者を任命するよう指示する219条、さらに国防総省を「戦争省」に改称する下院承認済みの文言が盛り込まれている。 219条は、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員が「米国の主権と民主主義に対する存立的脅威」と批判したことで論点の中心となったほか、トーマス・マッシー下院議員やロ・カンナ下院議員も削除を試みたが実現しなかった。これに対し、マイク・ローラー下院議員やEPAのリー・ゼルディン長官ら共和党側は、オカシオ=コルテス議員の見方を退けた。法案は今後上院に送付されるが、民主党は此前に類似法案を阻止しており、イラン戦争、米イスラエル軍事協力、より広範な防衛政策を巡る対立が可決を複雑にする可能性がある。