
力強い雇用拡大と労働参加率の上昇は労働市場の強靭さを示した。一方、10年国債利回りの上昇は、インフレリスクの中で豪準備銀行(RBA)が引き締め的な政策を維持するとの見方の強まりを反映した。
オーストラリアの6月の失業率は4.4%で横ばいとなった。雇用者数は7万6300人増と、市場予想の1万5300人増を大きく上回り、前年4月以来の月次ベースで最大の増加となった。労働参加率は1年ぶり高水準の67.0%に上昇し、労働力人口への流入が増える中でも失業率の安定に寄与した。総労働時間は5月の減少後に0.2%増と小幅に持ち直した。 予想を上回る強い労働統計は、労働需給の逼迫を示す兆候を一段と強め、オーストラリア10年国債利回りを5%前後へ押し上げた。これは5月20日以来の高水準である。市場では、年末までに豪準備銀行が追加利上げに動く確率が従来の78%から90%へ上昇した。投資家は、中東での戦闘再燃に伴う原油高と根強い物価圧力を併せて織り込んでいる。来週公表の4-6月期インフレ統計では、コアインフレ率が前年比3.5%から3.7%へ加速し、中銀の目標レンジである2%〜3%を上回る状態が続くと見込まれている。