
米ドル高、米国債利回りの上昇、100ドル超の原油、日本の財政懸念、中東情勢の緊張が、当局の警告やインフレ指標の上振れを上回り、円は1986年以来の安値圏にとどまった。
日本円は1ドル=163.8円近辺で強い下押し圧力を受け、1986年以来の最安値圏にとどまった。市場は為替介入の可能性を巡る当局の繰り返しの警告や、日銀当局者がより速い利上げに前向きとなる可能性を示す報道を材料視しなかった。背景には、堅調な米ドル需要、米国債利回りの上昇、1バレル=100ドルを超える原油価格、高市早苗首相の財政政策への懸念、米国とイランの緊張激化が輸入エネルギー依存度の高い日本に打撃となり得るとの警戒といった、より広範な要因があった。日本の6月の総合インフレ率は6カ月ぶりの高水準となり、日銀の追加利上げ観測を強めたが、円は週間でなお0.8%下落し、日本が過去最大の為替介入を実施した後に円安が進んだ5月以来の大幅な週間下落となる公算が大きかった。