ユーロ圏消費者、6月の12カ月先インフレ見通しを3.0%に引き下げ

欧州中央銀行の調査で、短期・中期のインフレ期待は5月から鈍化した一方、5年先の見通しは2.4%で横ばいとなり、支出や住宅、労働市場に対する見方にも変化がみられた。

要約

ユーロ圏の消費者は6月、インフレ期待を引き下げた。欧州中央銀行の消費者期待調査によると、12カ月先のインフレ見通しの中央値は5月の3.5%から3.0%に低下し、2カ月連続の低下で2026年2月以来の低水準となった。3年先のインフレ期待も2.9%から2.8%へ小幅に低下した一方、5年先の見通しは2.4%で変わらなかった。 調査では、今後12カ月の住宅価格上昇率見通しが5月の3.6%から3.4%に低下した一方、住宅ローン金利の見通しは4.9%から5.0%に上昇したことも示された。今後12カ月の名目支出の伸び率見通しは3.8%から3.6%に鈍化した。消費者の景気に対する悲観はやや和らぎ、今後12カ月の成長率見通しは-1.7%から-1.4%に改善し、12カ月先の失業率見通しは11.3%から11.2%に低下した。 今後12カ月のインフレに対する不確実性は2カ月連続で低下したが、中東での戦争開始前の水準はなお上回った。

用語解説
  • インフレ期待: 将来、物価がどの程度の速さで上昇するかについての消費者の見通し。
  • 消費者期待調査: 家計のインフレや景気に対する見方を追跡する欧州中央銀行の調査。
  • 名目支出の伸び: インフレ調整を行わない現行価格ベースで測った、家計支出の増加見通し。