チューリヒに拠点を置く同社の買収が実現すれば、ソフトバンクのフィジカルAI分野への進出が一段と深まり、Gravisの自律制御ソフトウエアは新会社Rozeに組み込まれる可能性がある。
ソフトバンクグループは、チューリヒに拠点を置くGravis Robotics AGの買収に向けた初期段階の協議を進めている。これまでこの取引における同スタートアップの企業価値は5億ドル超と説明されていた。同社は2022年にETHチューリヒからスピンアウトし、掘削機やローダーなど既存の建設機械に後付けできるAI自律化キットを開発している。これにより、企業は全面的に新たな自律走行車群を購入することなく、オペレーターが複数の機械を管理できるようになる。Gravisはこれまでに約2300万ドルを調達しており、2025年11月にIQ CapitalとZacua Ventures主導でシリーズAを完了した。事業は米国、英国、EU、中南米、アジアに拡大している。買収が実現すれば、いわゆるフィジカルAI分野におけるソフトバンクの事業拡大に沿う形となり、Gravisの技術はRozeと呼ばれる新会社に統合される可能性がある。また、2025年10月に合意したABBのロボティクス部門の54億ドルでの買収を補完し、拡大するロボティクス事業のポートフォリオに屋外の大型機械向け自律制御ソフトウエアを加えることになる。協議はなお初期段階にあり、取引成立は保証されていない。